常態化が進む「情報の属人化」に危機感
企業において、ある業務を特定の人が担当し、その人にしかやり方が分からない状態になってしまう”属人化”は、業務の効率化に悪影響を及ぼすことが多い。専門性の高い研究開発や設計などの業務では、無理に協働を進めることで問題となる場合もあるため必ずしも属人化が悪いこととは言い切れないが、専門性を求められない業務や、同じチーム内で共通して知っておくべき情報まで属人化してしまうことは避けたほうが良く、業務の標準化や理解の共通化を進めて効率を図るに越したことはない。
ショーワグローブ 取締役 ビジネス推進本部 本部長の髙知氏は、社内におけるコンピュータウイルス対策の策定時、同社エンジニアリング部門において、データの個人所有、言わば”情報の属人化”が進んでいることに気づいたと語った。
「シェア環境があるにも関わらず、個人個人でいろんなデータを持っています、といったことが常態化していました。どこにどんなデータがあるのか、各人の把握している範囲がまちまちの状況でした。」
また、髙知氏は同社の営業部門においても「同じような内容の提案書をみんなが持っている」状態であることに気づき、このままの状態でファイルの共有化だけを進めると「いくらディスクの容量があっても、これは足らなくなる」という懸念を抱いたとも語った。
ショーワグローブ 取締役 ビジネス推進本部 本部長の髙知氏は、社内におけるコンピュータウイルス対策の策定時、同社エンジニアリング部門において、データの個人所有、言わば”情報の属人化”が進んでいることに気づいたと語った。
「シェア環境があるにも関わらず、個人個人でいろんなデータを持っています、といったことが常態化していました。どこにどんなデータがあるのか、各人の把握している範囲がまちまちの状況でした。」
また、髙知氏は同社の営業部門においても「同じような内容の提案書をみんなが持っている」状態であることに気づき、このままの状態でファイルの共有化だけを進めると「いくらディスクの容量があっても、これは足らなくなる」という懸念を抱いたとも語った。
取締役 ビジネス推進本部 本部長 髙知寛幸 様
こうした課題への対応を検討する中、2018年11月、髙知氏は「どこかで見ていたのではないかと思うくらい、タイミングよく営業メールが届いた」ことでKnowledge Explorerの存在を知った。その後、同社の課題解決にフィットすることが決め手となり、翌年6月に導入に至った。
「知っている人しか分からない」からの脱却
Knowledge Explorerを導入後、まずは自分達で使って効果を計りたいと考えた髙知氏は、ビジネス推進本部 情報システムグループ内での利用を決めた。
「同グループのオフィスが姫路と東京で分かれており、ドキュメントもオフィスごとに管理されていたため、まずはそれらを双方から見えるようにしようとしました。」(髙知氏)
利用開始までの準備は、情報システムグループ 矢口氏を中心とした3名で進められた。ファイルサーバーのリプレースや、OSのバージョンアップ作業と重なったこともあり、利用開始までは3カ月程度を要した。
「同グループのオフィスが姫路と東京で分かれており、ドキュメントもオフィスごとに管理されていたため、まずはそれらを双方から見えるようにしようとしました。」(髙知氏)
利用開始までの準備は、情報システムグループ 矢口氏を中心とした3名で進められた。ファイルサーバーのリプレースや、OSのバージョンアップ作業と重なったこともあり、利用開始までは3カ月程度を要した。
AIが導出した関連語句とともに目的の検索結果を表示。画面は「EDI 通信手順」で検索した社内文書の一覧。
実際に利用してみて感じた効果について、矢口氏は次のように語った。
「情報システムグループでは、取引先関係の見積、パソコンのトラブル報告、社内基幹システムの問合せ履歴など、多種多様なドキュメントを扱っています。今まではどこに目的のドキュメントがあるか、知っている人しか分からない状態だったのですが、キーワード一発で検索できるので、知らない人でも探せるようになったと感じています。」
また、探す時間についても、「10分ぐらいかかっていたものが、ものの2~3分で見つかるようになった。」と矢口氏は話した。髙知氏も「打合せなどで見たい資料があったとき、そばにいる社員にお願いすることがあります。以前は『ちょっと探します』と言われて5分くらいかかっていたのが、今では1分くらいで渡されることが多くなった。」と話しており、両者共通して5分の1の検索時間短縮を体感している。
「情報システムグループでは、取引先関係の見積、パソコンのトラブル報告、社内基幹システムの問合せ履歴など、多種多様なドキュメントを扱っています。今まではどこに目的のドキュメントがあるか、知っている人しか分からない状態だったのですが、キーワード一発で検索できるので、知らない人でも探せるようになったと感じています。」
また、探す時間についても、「10分ぐらいかかっていたものが、ものの2~3分で見つかるようになった。」と矢口氏は話した。髙知氏も「打合せなどで見たい資料があったとき、そばにいる社員にお願いすることがあります。以前は『ちょっと探します』と言われて5分くらいかかっていたのが、今では1分くらいで渡されることが多くなった。」と話しており、両者共通して5分の1の検索時間短縮を体感している。
ビジネス推進本部 情報システムグループ 矢口真梨子 様
会社全体の意識を変える「トリガー」としての期待
ビジネス推進本部では、現在 Knowledge Explorerを企画グループにも展開している。「ロジスティクス、経理、総務など、まずは間接部門に順次入れていきたい。」と髙知氏は語り、利用範囲を徐々に広げていくことを検討している。
最後に、Knowledge Explorerに対する感想と今後の期待について、髙知氏と矢口氏から、それぞれ次のようなコメントをいただいた。
「ファイル検索のスピードがとても上がり、業務の効率が上がったなと部署内全員が感じています。プッシュ通知については、業務によって合う、合わないと言った事も分かってきましたので活用できるシーンを検討していきたいです。図研プリサイトさんにはますますの精度向上も期待します。」(矢口氏)
最後に、Knowledge Explorerに対する感想と今後の期待について、髙知氏と矢口氏から、それぞれ次のようなコメントをいただいた。
「ファイル検索のスピードがとても上がり、業務の効率が上がったなと部署内全員が感じています。プッシュ通知については、業務によって合う、合わないと言った事も分かってきましたので活用できるシーンを検討していきたいです。図研プリサイトさんにはますますの精度向上も期待します。」(矢口氏)
「今ある既存の散在しているデータを共有することで、さらに業務パフォーマンスがよくなりますよ、というアナウンスを社内に向けて堂々とできるようになったと感じています。(Knowledge Explorerの導入が)会社全体のドキュメントに対する意識を変える、ひとつのトリガーになるのではないかと考えています。」(髙知氏)
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