Case study
導入事例

Visual BOM

インテリアメーカーのPLM導入事例(トーソー株式会社)

トーソー株式会社は、カーテンレールやブラインド、ロールスクリーンなどの窓廻り製品を製造・販売するインテリアメーカーです。カーテンレールに関しては設立以来60年以上にわたって国内トップシェアを誇っており、多種多彩な品揃えと付加価値の高い製品づくりで、お客様に快適かつ魅力的な窓辺を提供しています。

2015年、開発業務プロセスの効率化を目的として、トーソー株式会社にVisual BOMをご導入いただきました。今回、導入プロジェクトにご参画いただいた同社情報システム室の4名に、ご導入いただいた背景や今後の展望についてお話を伺いました。
  • 装飾レール「レガートグラン」
装飾レール「レガートグラン」

お客様の企業プロフィール

会 社 名 トーソー株式会社(TOSO CO.,LTD.)
本  社 東京都中央区
工  場 茨城県つくばみらい市
設  立 1949年9月
資 本 金 11億7,000万円
事業内容 インテリア製品の企画、製造、販売
お話を伺った方
情報システム室長 兼 管理課長 K.W. 様
情報システム室 開発課 H.O. 様
情報システム室 運用課 Y.F. 様
情報システム室 管理課 A.K. 様
採用いただいたソリューション
Visual BOM

既存システムによる開発プロセス効率化の限界

当社は「カーテンと部屋のトータルコーディネートを提案する」をモットーとし、業界でも珍しく出版会社(トーソー出版)を抱え、様々な部屋の装飾トレンドを書籍でもご紹介するユニークな会社です。それ故、様々なお客様やデザイナーのご要求にお応えするため、製品のバリエーションは多岐(ロールスクリーン単体でも15機種300柄のバリエーション)にわたる一方で、ご用命いただいた際には部屋に合った寸法に加工を施した上で短納期での出荷が求められます。そのような背景から、製品情報のBOM化には早期から取り組んで効率化を図ってまいりました。

しかし、近年では新製品のリリースを強化し、製品バリエーションは10年前と比べ倍増、更には新たな法規制に対応するための設計変更業務などが重なり、開発効率向上が経営課題となっていました。そのような状況にもかかわらず、既存のシステムではレスポンスの改良が望めないことや機能不足により開発プロセスの更なる効率化が困難な状態でした。
  • 情報システム室長 兼 管理課長 K.W. 様
情報システム室長 兼 管理課長
K.W. 様

「レスポンス性」と「将来性」の評価による Visual BOM の選定

そこで、開発効率向上をテーマに新たなBOMシステムの選定に入ったのですが、ベンチマークデモによるレスポンス確認を行った上で生産マスタ連係や3Dデータ活用といった将来構想への可用性を評価し図研プリサイトのVisual BOMを選定しました。

また、BOMのパッケージ製品導入は2回目であり、慎重を期するため「ユーザ部門選抜チーム」と共同でVisual BOM導入による効率化の効果を確認した上でプロジェクトはスタートしました。
  • 情報システム室 開発課 H.O. 様
情報システム室 開発課
H.O. 様

コスト試算業務を飛躍的に効率化

構築は様々な条件の別注オーダに対応できる別注品BOMとオーダ別の製品構成となる手配BOMを軸にコスト試算業務を飛躍的に効率化させるための機能を実装しました。

具体的には、従来ならばバリエーション単体毎にコスト試算を行うという業務でしたが、複数バリエーションを一気に試算できるようにしました。システムレスポンスの向上と併せ、8時間かかっていた業務が1/4の2時間で実施できるようになっています。また、現在は国内工場(2拠点)のみならず製品に関連するドキュメントの作成・管理のインフラとして本社マーケティング部門へも活用範囲を広げました。
  • BOM運用イメージ
立ち上げ時には既存システムからのリプレースの為「慣れ」による要望が多く、更には利用部門が複数にまたがるため300件近くの課題が山積されましたが、対策案を講じる際には「なぜ必要か?どうあるべきか?」を突き詰め、必要と判断した対策のみ採用をするという進め方でスケジュール通りのカットオーバをしました。カットオーバ―後即、大量の業務に活用するため、あらゆる運用を想定した緻密なユーザマニュアル整備にも注力をいたしました。その成果で、切り替えはスムーズに実施できたと自負しております。
  • 【左】情報システム室 運用課 Y.F. 様 【右】情報システム室 管理課 A.K. 様
【左】情報システム室 運用課 Y.F. 様
【右】情報システム室 管理課 A.K. 様

今後の展開について

今後は、海外工場への製品情報伝達や営業部門での製品バージョン管理として活用するというアイデアを検討しておりますし、開発部門内では3D設計が中心となってきているため3DCAD管理システムとの連係による更なる開発効率向上や、活用中のコスト試算も生産マスタ連係による精度向上などのブラッシュアップテーマに取り組んで参る予定です。