設計の重複と部品表作成の手間に課題感
2015年7月頃より、岡本工作機械製作所は、3D設計の推進をはじめ、設計業務の効率化とさらなる向上を実現すべく、システムの導入を進めている。本検討の中心人物であった製品開発部 部長の𠮷田氏は、設計の重複に課題感をもっていたと話す。
「当社は製品の機種が非常に多いのですが、各機種の部品表を全くと言っていいほど共有していませんでした。図面を探すよりも新たに作図した方が早い、という文化があり、複数の機種に同じ部品が使われているにも関わらず、各担当者がそれぞれ作図しているという状況でした」(𠮷田氏)
また、𠮷田氏は部品表の作成作業にも課題を感じていたという。「CADで図面を作成し、その後Excelで部品表を作成していました。部品表に相当する情報をCADデータに登録しているにも関わらず、Excelを作成しなければいけない部分が非常に無駄だと感じていました」
「当社は製品の機種が非常に多いのですが、各機種の部品表を全くと言っていいほど共有していませんでした。図面を探すよりも新たに作図した方が早い、という文化があり、複数の機種に同じ部品が使われているにも関わらず、各担当者がそれぞれ作図しているという状況でした」(𠮷田氏)
また、𠮷田氏は部品表の作成作業にも課題を感じていたという。「CADで図面を作成し、その後Excelで部品表を作成していました。部品表に相当する情報をCADデータに登録しているにも関わらず、Excelを作成しなければいけない部分が非常に無駄だと感じていました」
技術開発本部 製品開発部 部長 𠮷田 裕 氏
このような課題を抱える中、3D設計の推進を相談していた大塚商会からVisual BOMを紹介されたところ、前述の課題が解決できるシステムだと𠮷田氏は感じた。その後、他社システムとの比較・検討の末、2021年6月にVisual BOMの採用を決定した。
「3Dデータ(XVL)を部品表の隣に並べて表示できることが決め手となりました。当社は部品を設計する際にポンチ絵と呼ばれる簡略図を描き、ポンチ絵で部品イメージを共有する習慣があります。Visual BOMは部品の検索結果から即座にXVLを参照できるため、目的の部品が検索しやすくなると感じました」(𠮷田氏)
「3Dデータ(XVL)を部品表の隣に並べて表示できることが決め手となりました。当社は部品を設計する際にポンチ絵と呼ばれる簡略図を描き、ポンチ絵で部品イメージを共有する習慣があります。Visual BOMは部品の検索結果から即座にXVLを参照できるため、目的の部品が検索しやすくなると感じました」(𠮷田氏)
システムの全体像
設計業務の効率化だけでなく、流用設計の促進やミスの軽減も実現!
Visual BOM 導入後、その効果は確実に現れつつある。CADやPLMなどシステムの評価や社内展開を担当する製品開発部 製品開発課 デジタル推進係 係長の太田氏は導入後の効果について次のように語った。
「逆展開機能を活かして、製品を横断した部品情報の共有ができるようになりました。導入前は既存部品を流用するようにオーダーがあっても、各機種がどのような部品を使っているのか、一つひとつ調べないと分からず時間がかかっていました。逆展開機能なら、流用設計をしたい時にすぐに確認ができます」(太田氏)
「逆展開機能を活かして、製品を横断した部品情報の共有ができるようになりました。導入前は既存部品を流用するようにオーダーがあっても、各機種がどのような部品を使っているのか、一つひとつ調べないと分からず時間がかかっていました。逆展開機能なら、流用設計をしたい時にすぐに確認ができます」(太田氏)
技術開発本部 製品開発部 製品開発課 デジタル推進係 係長 太田 亘 氏
太田氏と同じデジタル推進係に所属し、設計業務も担当している佐竹氏は、部品表の作成作業の効率化が図れたと話す。
「SOLIDWORKSで作成した3D形状やアセンブリの構成ツリーを、品名などの部品情報やその個数を含めた部品表として取り込めるため、大幅な時間短縮になりました。また、3D形状の・・・」(佐竹氏)
「SOLIDWORKSで作成した3D形状やアセンブリの構成ツリーを、品名などの部品情報やその個数を含めた部品表として取り込めるため、大幅な時間短縮になりました。また、3D形状の・・・」(佐竹氏)
技術開発本部 製品開発部 製品開発課 デジタル推進係 佐竹 志保 氏
※本記事の全文、ならびに構築したシステムの全体像はPDFでご覧いただけます( PDFのダウンロードはこちら )