ナレッジマネジメントの壁 。時代に合った「技術伝承」の方法は?
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— ナレッジ活用コラム —
ナレッジマネジメントの壁 。時代に合った「技術伝承」の方法は?
皆様こんにちは。倉本です。
長かった残暑もようやく去り、朝夕はずいぶんと涼しくなってきましたね。涼しくなっても「夏バテ」ならぬ「秋バテ」というのもあるそうなので、皆様お気を付けくださいね。
さて、突然ですが、皆様の会社で「技術伝承」について話題になることはありますでしょうか。私はナレッジマネジメントに関わる仕事をしているせいか、お客様先で必ずといってよいほど耳にします。
製造業の研究開発部門、製造部門、品質保証部門などを中心に世間でもくすぶり続けるイメージのあるこのテーマ。技術伝承と聞いて、「確かに最近の若い者(もん)は。。。」と思うベテランの方も、「ちょっと何言ってるか分からないんですけど。。。(サ〇ドウィッチマン風)」と言う若手の方もいらっしゃるのではと思います。
この取り組み、10年くらい前まではどの会社でもじっくり時間を掛けて取り組もうとされていたと思います。言葉は悪いですけれど、前向きな残業ならある程度し放題(定時退社日除く)みたいな風潮でしたよね。そう、あのショックまでは。
リーマンショック直後はそれこそ、仕事ないんだったら帰れ状態。私の大学時代の友人で、ある著名な部品メーカに努めているエンジニアが「定時後に有志で取り組んでいた開発プロジェクトの振り返りがやりづらくなった。技術をないがしろにするようなやり方に憤慨だ。」なんて言っていました。
その時代から約10年が経過しようとする今、技術伝承のありかたは昔とどのように変わってきているでしょうか。少し前だったら手取り足取り教えて、徐々に覚えていたのではないかと思います。時には若手に任せてみて失敗しても、失敗は成功のもと(母)なんて言って、良い経験ができたんだから失敗から学べよという感じ。でも最近は、こういった「古き良き」やり方が、概ね次のような理由で難しくなっているのではと感じています。
- 企業への帰属意識の変化
- 企業にノウハウが残りにくい業務方式
- そもそも一緒に居る時間が減少
終身雇用の崩壊に象徴される、会社への帰属意識が以前とは大きく変わっていると思います。転職、リストラ、などなど言わずもがなですね。
ゲストエンジニアと連携した業務の進め方をしている場合、実は業務の肝(きも)の部分はゲストエンジニアの××さんが詳しいんだけど、もう今は居ないので知っている人が。。。みたいな事ってあるのではないでしょうか。オープンイノベーションでの技術採用という場合にも気を付ける必要があるかもしれませんね。
少し前でも触れた残業規制みたいなものもそうですし、日本では長時間労働の是正ばかりが叫ばれている?働き方改革の影響もあるでしょう。介護、育児などの多様な働き方を許容するというのもそうですよね。(働き方改革はイコール長時間労働が悪という単純な図式ではないとは思っていますよ。)
いかがでしょうか?他にもさまざまな理由でいわゆる「人と人とのつながりで」とか「時間を掛けて」と言う事が難しくなってきているのだと思います。ベテランが何かをしている動画を撮って、それを見て覚えるなんてことも増えてきているかと思います。VRみたいな仮想体験もどんどん増えてきていますよね。
仮とはいえ体験しているので実際にもある程度できるという感じ。まあ、作業だったら動画を見て覚えるでも良いですけれど、伝承したい技術って作業ばかりじゃないですからね。
例えば「書類や資料を作る」だったら誰かの資料を見つけてそれを参考にする(パ〇る)ことが有効ですよね。見つかって内容を見ること≒経験みたいな。仮の体験をするための資料が見つからないという問題はありますが。皆様の企業で「うちはこんなやり方をしているよ」という事があれば、是非こちらのフォームからご教示いただければ幸いです。
技術伝承で悩まれている皆様それぞれに合った技術伝承のカタチが見つかることを祈っております。See you
文章
※ 本記事は、当社が運営していたオウンドメディア「ナレ活」記事のアーカイブです。(2018年9月19日掲載分)