Case study
導入事例

Visual BOM

株式会社タチエス 様

タチエスは、日本国内において数少ない独立系の自動車シートメーカーだ。世界14か国に66拠点を置いて、世界各国の完成車メーカーへシートを供給している。「安全・安心をお客様へ!」を合言葉としてモノづくりに励む同社は、安全性と快適性のハイレベルな融合をとことんまで追求し、高品質な製品を生み出している。そして、グローバルシートシステムクリエイターとして、将来シートをはじめとした魅力商品やオリジナル工法の研究開発と提案活動を進めている。その技術力は世界中の自動車メーカーから高く評価されており、業界においてリーディング・カンパニーの地位を獲得している。

グローバルにビジネスを展開する同社がVisual BOMを導入した背景には、「環境変化に対応するスピード経営」実現に向けて、企業体質を大きく変えるという経営レベルの決断があった。

今回、その改革の中核を担ったTACNUS(タクナス)プロジェクトのメンバーにインタビューを行い、導入の経緯と効果について話を伺った。
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タチエスの自動車用シート将来ビジョン「Concept X-4」

自動車用シートメーカー 株式会社タチエス 様

本  社 〒196-8611 東京都昭島市松原町3-3-7
社員数 1,478 名(2019年3月31日現在)
事業内容 自動車用シートの商品企画・開発・生産等
お話を伺った方
取締役 常務執行役員(当時)
島﨑 満雄 様

開発総括部 ジェネラルマネージャー
岡本 吉弘 様

(取材年月日:2019年6月5日)
採用いただいたソリューション
Visual BOM

先行SE で使えるBOM システムをさがせ!

タチエスは世界各国の自動車メーカーと取引しており、顧客要望への細やかな対応を強みとしている。その要求は多岐に渡るが、2010年代中盤あたりからは、更に複雑化する傾向が強まっていた。この環境変化に対応するため、同社では製品開発プロセスの改革を決断する。設計上流段階から他部門の知見も結集してQCDをつくりこむ、いわゆる「先行SE(サイマルテニアス・エンジニアリング≒コンカレント・エンジニアリング)」を目指して、改革プロジェクトを立ち上げたのだ。TACNUSと名付けられたこのプロジェクトには、各部門からエース級が集められ、全社一丸となった取組みが始まった。

先行SEを指向するにあたって、即座に問題視されたのが当時設計部門で運用していたBOMシステムだった。プロセス改革にITによる支援は不可欠である。加えて今回はグローバルでの運用が前提となる。当時のシステムはその要件に応えられるものではなく、また設計者からの評価も芳しくはなかった。そこでプロジェクトでは、新たなBOMシステムへの移行も、アクションアイテムの一つとして設定した。

プロジェクト初期段階においては、外部コンサルタントも動員して、現状課題の洗い出しに注力した。その過程で「正しい情報管理・活用」が出来ていないことが露呈し、新システムでは下記の2つを目指すことになった。

①製品情報の一元管理
②原価推移と日程進捗の見える化
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IAUD国際デザイン賞2018 金賞受賞
音と振動で運転を支援するシートシステム「InfoSeat™」
とりわけクローズアップされた課題は、「原価」である。しかしこれはハードルが高いテーマだった。同社 開発総括部 ジェネラルマネージャー 岡本吉弘氏は、当時の心境をこう振り返る。

「安全性への要求が高い自動車用シートという分野において、ただいたずらにコスト削減だけを指向するわけにはいかないんですよ。原価情報を精緻に管理するだけではなく、製品情報との関連をきちんとコントロールすることによって、はじめてコストとスペックを高度に両立させることが出来るのです。このような我々の要求に応えてくれるシステムが、はたして世の中に存在するのか。場合によっては、フルカスタムでも仕方ないかもと考えていました。」

システム選定にあたっては、PIM(ピーアイエム)という別プロジェクトが立ち上げられ、その中のワーキング5にてBOMシステム導入が推進されることになった。

システム選定は長期に及んだが、多くの候補の中から最終的にVisual BOMが採用された。「設計初期フェーズからの先行SE支援」を、コンセプトのみではなく機能レベルでも実現していることが、設計現場からの熱い支持を獲得したのだ。
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開発総括部 ジェネラルマネージャー 岡本 吉弘 氏

グローバル運用を支えるスケーラビリティとフレキシビリティ

国内に設置したサーバーに対して世界中の開発拠点からアクセスが集中するグローバル運用を展開するにあたって、リモートアクセス時のパフォーマンスは当初からの懸念事項でもあった。同社のネットワーク回線には拠点によりバラつきがあり、過去に他の業務システムにおいてグローバル運用を計画するも、辛酸をなめる結果に終わった事例があったのだ。

しかしVisual BOMは、同社の回線状況を考慮した改修を実施することで、この要件もクリアすることに成功する。欧州や北米といった遠隔地でのトライアルにおいても、支障なく運用できることが確認された。こうしてVisual BOMは、約1年の構築期間を経て2017年にカットオーバーを迎えた。プロジェクト責任者の 同社 取締役 常務執行役員(当時)島﨑満雄氏はこう語る。

「システム検討段階から構想していた要求に対し、積極的に取り組んで結果を出してきた図研プリサイトチームと、高い機能性・柔軟性を兼ね備えたVisual BOMを高く評価しました。」
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取締役 常務執行役員(当時) 島﨑 満雄 氏

CADを源泉とするデジタルプロセスチェーンの確立

Visual BOMの展開にあたって同社では、メカCADの運用についても再構築を実施している。同社では取引先様とのデータ互換のため、CATIAとNXをそれぞれ同程度の台数所有している。ビジネス上、どちらかのCADに統一するわけにもいかない。そこで、運用レベルに差があった双方のCAD運用フローを統一した。設計ルール策定やデータ整備も含んだこの運用再構築により、どちらのCADで作られたデータでも等価にVisual BOMへ取り込まれるデータ連携プロセスが確立した。

「当社ではTeamcenterをPDMとしてCADデータの一元管理を行っています。Visual BOMをこのPDMと連携させることで、シームレスなデータ連携環境を構築しました。CADデータ活用を特徴とするVisual BOMの強みを活かしきるために、また設計者にとってのメインシステムであるCADとの共存運用を確立するために、この連携は重視したポイントでした。」

そう言って岡本氏は胸を張る。さらに、…
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Visual BOM 画面イメージ
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