衣替えの季節に、データも衣替え?日々の業務にも“夏支度”を!
皆様こんにちは。株式会社図研プリサイトの吉田です。
5月ももう終わろうとしています。早くも夏日が来たかと思えば、涼しい日が続いたりと体温調節が難しい日々が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
暑さと湿気にめっぽう弱い私は「今年も猛暑になるのかな・・・」と思わず空を見上げてしまいます。
近年は6月から真夏日が続くような“フライング猛暑”も珍しくなく、昨年は5月のうちに30℃を超える地域もありましたよね。
衣替え
ところで、「衣替え」の習慣はもともと平安時代の宮中行事に由来しているのをご存知でしょうか?
当時は旧暦の4月1日と10月1日に、夏と冬の装束を入れ替える儀式が行われており、それがやがて武家、町人へと広がり、現代の習慣へとつながっていったそうです。
今では6月1日と10月1日が「衣替えの日」として定着していますが、近年の気候変動に合わせて、少し早めに衣替えをする人も増えているようです。
我が家でもつい先日、恒例の“衣替え”を行いました。
クローゼットの奥から夏服の入ったケースを引っ張り出して、代わりに冬物をしまう。
毎度ついでに断捨離するぞ!と意気込んで取り組み始めるも、「これ去年も着たっけ?」「今年も着るかな、もう着ないかな・・・」と、うんうん悩むことになり、苦渋の決断を迫られる思いで衣替えを行っています。
そんな大仕事を終えて、すっきり片付いたクローゼットを見ると、気持ちまで軽くなったような気がします。
不思議なもので、こうした「季節の変わり目の整理整頓」は、心の余裕にもつながるんですよね。
忙しない日常の中で、ほんの少し立ち止まって、ものごとを見直す機会。
それが「衣替え」なのかもしれません。
日々の業務でも衣替えを
最近では、オフィスやリモートワーク環境でも「身の回りの整理整頓をしよう」と呼びかけられることが増えました。
資料が山積みになっていたデスクの上を片付けたり、デジタルフォルダの中身を整理したりするだけで、思考がクリアになる感覚を持ったことがある方も多いのではないでしょうか。
「ついでにいらない書類も処分しよう」「フォルダ構成を見直しておこう」といった小さな改善の積み重ねが、日々の仕事に大きく効いてくるものです。
実は、こうした「季節の変わり目の整理整頓」、製造業においてもとても大切な視点だと感じます。
例えば、設計データや図面の管理。
日々の業務の中では、とにかく目の前のプロジェクトを進めることが優先されがちで、ファイルの命名規則や保存先、過去データの棚卸しといった“見えない部分”の整備は後回しになりがちです。
しかし、ふとしたタイミングで「この部品、どこまで設計済み?」「前回の類似品って、どこにあったっけ?」と、チーム内で探し物が発生する。
それに時間を取られ、メールのやりとりが何往復も発生し、場合によっては誤ったファイルを参照してしまうことも…。
これはまさに、衣替え前の押し入れ状態。
どこに何があるか分からず、似たような服が何着も出てくるあの感覚とよく似ています。
PLM(Product Lifecycle Management)は、そんな情報の「整理整頓」を支える仕組みです。
プロジェクトごとにファイルやBOMを一元管理し、最新版の情報に誰もがスムーズにアクセスできる環境を整えることで、業務のムダを減らし、判断スピードを高めます。
たとえば当社のPLMソリューション「Visual BOM」では、設計部門だけでなく、製造・調達・品質保証といった各部門がリアルタイムに情報を共有できるよう設計されています。
ファイルや部品表の更新履歴も自動で管理されるため、「誰が、いつ、どんな修正を加えたのか」がすぐに分かり、確認作業にかかる手間も大幅に削減されます。
導入いただいたお客様からは「探す時間が削減された」「設計と製造で同じ画面を見て意思決定できるようになった」といった声をいただいています。
業務の中で“探す”という行為にどれだけ時間を割いていたかを、後から実感するケースも多いようです。
もちろん、システムを導入しただけで“すぐに理想の状態になる”わけではありません。
それでも、少しずつ「情報を整える」ことに向き合い、見直していく姿勢が、結果として組織全体の生産性を大きく左右します。
衣替えをするように、製品データやプロセスにも「整理のタイミング」を設けてみる。
そんなちょっとした心がけが、思わぬ効率化や品質向上につながるかもしれません。
今年の夏も、暑くなりそうです。
衣替えするなら、データも一緒にスッキリ。
夏本番を前に、業務の“身軽化”をはじめてみませんか?